統合化リゾート(IR)産業の舞台裏

世界の潮流として”カジノ”という言葉は”ゲーミング”と読み替えるのがふさわしい.
夜明け前の日本のIRカジノ産業に役立つかも知れないさまざまな事柄について書いてゆきます.
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[GLI-11 標準] を読み解く (No.1):(2013.11.11更新)
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    これを第一号とする「読み解く」シリーズでは、不定期にメインテーマのゲーム機の標準仕様について記述してみたいと考えています。


    他にもゲーム機の通信プロトコル SAS6.02 や2010年以降の業界標準メッセージ交換システム GSA/G2S 仕様など、大物がいくつもあるので、どこまでできるかはちょっとわからないのですが...


    まずはGLIから...


    [GLI-xx ] はカジノゲーム機の仕様基準を定めた文書の名前。xx には番号が入る。その全体を「GLI標準」と呼ぶことにしましょう。


    GLI標準を入手するには: GLI Webサイト で公開されているので、誰でも自由にタダでダウンロードできます。ただし英文です。


    なぜ業界標準か: 同じくGLIのWebサイトに詳しい説明があります。このブログでも解説したいテーマのひとつ(未定だけど)。


    GLIって社名? 標準の名前?:

    いい質問ですね。これもどこかで説明しますが、社名であり、標準の名前です。


    さてGLI標準は主なものでも次のように分冊されています:


    * GLI-11: ゲーミング装置(V1.3);

    * GLI-12: プログレシブゲーミング装置(V1.2);

    * GLI-13: オンラインモニタリング&コントロールシステム(MCS)(V2.0);

    * GLI-16: キャッシュレスシステム(V2.0);

    * GLI-17: ボーナシングシステム(V1.7);

    * GLI-18: プロモーションシステム(V2.0);

    * GLI-19: インターネットゲーミング環境(V1.3);

    * GLI-20: Kiosk (換金・返金ターミナル)(V1.4);

    * GLI-21: クライアント-サーバシステム(V2.1);

    * GLI-24: 電子テーブルゲームシステム(V1.2);

    * GLI-26: ワイヤレスゲーミングシステム(WGS)(V1.1);


    ** 次は翻訳・解読未了のため割愛です:

    GLI 14 - Finite Scratch Ticket and Pull-Tab Systems

    GLI 15 - Electronic Bingo and Keno Systems

    GLI 27 - Network Security Best Practices

    GLI 28 - Player User Interface Systems

    **末尾のカッコ内はバージョンです。デコボコなのは一部、改訂翻訳が未了のためです。


    一番肝心なのはどれかとなると、やはり GLI-11 が中核となる。これを理解しておかないと他を読み解いても意味がないといってよいでしょう。


    例えばGLI-11標準(Ver1.3)はゲーミング機について次の4章に分けて説明してあります:


    1章 概説

    2章 申請手続き

    3章 ハードウェア基準

    4章 ソフトウェア基準


    GLI-xx シリーズの各基準書はどれも、章番号こそ違うことはあってもこの4つの章が必ずあります。ただしV2.0以降は「申請手続き」が各編から分離・統合化されて別ファイルとなっています


    GLI-xx 標準シリーズは何に使われる?


    * ゲーム機を製造するとき:
    GLI標準はゲーム機システムの概要設計の指針を書いたもの(ガイドブック)。つまり「ゲーミング機はこう設計すべし」と書いてあるわけです。


    * ゲーム機を販売するとき:
    ゲーミング機は所定の検査機関へ検査を受け、合格して初めてカジノ市場で販売可能となります(検定を前提としている市場のみ)。検定の申請は製造者でも販社でもできます。申請の詳しい手順・手続きは、例えばGLI-11(V1.3)標準なら2章に書いてあります。


    * ゲーム機を購入・運用するとき:
    例えばマカオで営業中のカジノがゲーミング機を購入するときは、検定をパスしたことを証明する認定書の提示を受けなくてはならない。だから買う側もGLI標準の内容を理解しておく必要がある。


    * カジノを主管する行政部門:
    ゲーミング機が金銭を正しく扱っているか、勝ち負けはプレイヤに公平かを判断する基準として使われる。


    ... ここまでくると、けっこう難物だ、と思われたのでは? まあそれがフツーの感想でしょうね。


    英文ですが熟読してみればたいした内容じゃあないとも思えてくるんです。

    でもそれはモノの半分も見ていない所感。


    なぜなら各編・各章の各記述の細かい点は、実際には検定実務上、どう解釈するのかが微妙なことがあるから。要は法律的な規格文書ではないんです。


    GLI標準を理解したい人の最大の目的は、ゲーム機を造るか販売するためがほとんど。しかしそれに必要な検定実務のアンチョコは市販されてません。


    日本で一番の問題となるのな何か? マジで読んだ人が少ないことかな。


    日本にはカジノ産業がない、だからゲーミング機の市場はない。そのためGLI標準とは無縁でこられたんでしょうね。


    熟知しているのは海外のカジノ市場向けにモノ造りをしている少数のメーカーさんの担当エンジニアだけかもね。

    | kensけん | 技術サブノート | 18:09 | comments(0) | trackbacks(0) | - |









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